アニメ第31話2008/11/02

くっつけるやん?
 「不二子の入室の仕草は<小笠原流>でお願いします。バカのフリしててもお嬢様育ちがつい出ちゃう、みたいな」とお願いしたら、ちゃんと再現してくれました(笑)。
 
 原作にかなり忠実なシナリオですが、ブラッシュアップしてニヤニヤ度が上がってる・・・・というか、原作者なのにニヤニヤしちゃいました。演出もギャグや場面転換のリズムが<来て欲しいタイミング>に次々来る感じだったし、作画もイイよね。葵の表情とか萌え萌えです。原作者冥利の回でした。
 
 「お茶漬け」ネタは、上方古典落語の『京のぶぶ漬け』から。絵で見せるために実際にお茶漬けを出しましたけど、腰を上げたお客さんに「もうお帰りですか? ぶぶ漬け(お茶漬け)でも」と声をかけて儀礼的に引き留める・・・というのが本当です。昔は暖かいご飯は炊飯直後にしかなかったわけで、お茶漬けはご主人の留守中いそがしく家事をする主婦が、残り物の冷や飯で済ませる軽食。つまり「とりこんでいて何もおもてなしできず、すみません」という別れの挨拶なのです。もちろん「お気持ちだけで」と返して引き上げるのが礼儀。京都は千年も前からの都会なので、<距離を保ち、相手の事情を察して遠慮する、空気を読む>という習慣が発達しているのです。
 
 それとは別に、喫茶店や食事処では長居をする客に「そろそろお帰りください」というサインとして、昆布茶を出します。だからアレは、この二つをごちゃ混ぜにした、あくまでも漫画用の「京都っぽいギャグ」。恋人の家に挨拶に行ってお茶漬けを出されても、心配は無用・・・だと思う、たぶん(笑)。
 ワタシの世代ではすでにこういうことを知らない人が多かったですし、店によってはサービスとして昆布茶を出すところもあったりして(笑)、今はもうほとんど失われてるんじゃないでしょうか。
 
 
 キャラの感情の浮き沈みが主題の話ですので、ワタシの頭の中にはかなり細かく芝居のイメージがあったんですが・・・・白石さんと中村さんがセリフのひとつひとつにそれを超えた色をつけてくれて、いちいち聞き惚れて萌え萌え&ニヤニヤ。
 平野さんと戸松さんのお二人も、5ちゃいの芝居がカワイイったらもう。声の収録にはいつもより時間かかったそうです。うしろで騒ぐキャラの別撮りが多かったせいもあるんですが(羽多野さんと千葉さんはノリノリでキャラを楽しんでくださってるようだと伺ってます(笑))、役者さんも音響スタッフもいつも以上にがんばってくれたのではないかなと。
 
 クライドは堀内賢雄さん。二枚目が多い方ですが、シチュエイションコメディーのオモロイ兄ちゃんなんかもレパートリー。クライドはバタくさい洋画コメディー風のバカキャラなんで、毎度のことながら豪華キャストに恐縮しつつも、ソレっぽさが非常に楽しかったです。
 
 相棒のボニーは松岡由貴さん。なんつっても『おジャ魔女』の関西弁魔女っ子・あいちゃん役が有名ですね。『あずまんが大王』のおっとりした関西弁キャラ「大阪」も可愛かったなあ。
 一方、セクシーな芝居や悪役も魅力的。だからよりによってこの回に、あえてそっちでお願いするというのは、事情がわかってると面白いとゆーかムズムズするというか。音響製作・浦狩さんは絶対そこも狙ったはずなんで、その通り反応してしまう自分がちょっと悔しい(笑)。

 大作という名前だと初めて知った(笑)葵の父ちゃんは、お馴染み四宮豪さん。キャラが多彩で本当にすごい人です。カメオ出演の横島も四宮さん(美神は佐藤利奈さん)!!
 野上マリこと母ちゃんは山像かおりさん。弟・ユウキくんは比嘉久美子さん。お二人とも大阪出身で、四宮さんは京都出身。葵の家族は全員関西弁ネイティブですね。物語の背景で流れていた家族の時間を感じさせる、いいチームでした。みなさん、ありがとうございました!

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