かーちゃんとねーちゃん :週刊少年サンデー12/282012/06/08


 さて、今回アップした薫の母と姉の画像は、劇中ではTV画面にはめ込んでテロップを合成するための素材です。かなり力入れて描きましたが、全部は見えない仕上がりになっててもったいないので公開。

 元々は薫の家庭環境を演繹して出てきたキャラクターたちで、チルドレンが芸能人の護衛をする話なんかもやるつもりだったのですが、なんとなくまだできてません。アニメではこの二人の声を、『GS美神』で主役を演じていただいた鶴ひろみさんと國府田マリ子さんに演じていただきました。ワタシとしては予想外の嬉しい驚きで、アフレコ当日は花束を持ってうかがいましたよ。当時のブログはこちら

 「『GS美神』の続編アニメが見たい!」と言ってくださる方は多いのですが、別にワタシがストップかけてるわけでもなんでもないので(笑)、そう思っていただけているならここは絶チルを推していただきたいところ。絶チルが売れることにより、道が拓ける可能性も上昇するわけですよ。なんなら何億か出資していただけると・・・いやなんか生々しい話になってきましたね、すいません。まあでも美神だから別に金の話してもいいか。というわけで『絶対可憐チルドレン』最新第30巻発売中! 限定版には別冊『さぷりめんと』第二集が付属! 買ってくださいね ♡


 ついでにちちしりふともも方面の話もしちゃうとですね、当時宣伝用に原作者と出演者が並んでいる写真を撮ったのですが、その際カメラマンに「もっと寄ってください!もっと!」と言われ、結果として某美少女幽霊役の美女の胸がすこーし原作者に当たっていた・・という話をもう時効だからまあいいかと思ってこないだツイッターでご本人にしたらファンに怒られましたすいません。

 

あなた疲れてるのよ :週刊少年サンデー12/29号2012/06/14

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 さて、脳の疲れがたまると自分の漫画が何が面白いのかよくわからなくなるということはよくあるのですが、今回ふと「あれ・・? ペン入れってどうやるんだっけ?」と、ペンの使い方がゲシュタルト崩壊を起こしました。いやインクつけて線を引けばいいのはもちろんわかってるんですが、どこでどう力加減をすればどういう線がどういう方向に入るのかわかんなくなっちゃって、しかも「この図形がどうして人間の目を表すんだろう」みたいな。

 文字でこういうことは誰でも経験があるんじゃないでしょうか。考えてみれば漫画も線で描かれた記号の集まりなので、その意味を読解する中枢がマヒするとこういうこともあるんでしょうね。ワタシは初めてだったのでちょっと面食らいましたけど、大量に描く人にはそういうことがあるとはきいてます。

 しかしそもそも「可愛い」とか「エロい」ってのはどうしてなんでしょう? 人体やその一部を見て何かを感じるのは心の働きであって、なんでと突き詰めても答えなんかないわけですが。

 ワタシはなぜ自分が女性にこんなにも惹かれるのかと、昔からときどき不思議に思います。いわゆるノーマルな欲望であっても、理性のある人間が他の人間にあんなことやこんなことをしたいと思うのは何か滑稽な気がします。全ての欲望や愛情は本質的に不可解です。しょせん我々はドーパミンやエンドルフィンやセロトニンの働きで活動しているわけで、そこには絶対的な意味などないのかもしれません。ていうか、エロスに意味とか考えてる段階で少し鬱傾向があるように思うので、ちょっと遊んだ方がよさそうですね。考えるな、感じろ!( ゚∀゚)o彡°

仮面夫婦 :週刊少年サンデー12/30号2012/06/21

 ワタシは過去の作品のキャラクターたちも今の子たちと同じように好きです。なので、ラクガキや色紙でちょくちょく描きます。リクエストいただくのはやはり美神が多く、ワタシもあいつらには特別な思い入れがありますね。

 しかし、描くたびに「顔が変わった」とか言われます。ごもっともでまっとうなご意見だと思うし、そういうものだとも思ってやってきたのですが、たとえば昔人気テレビドラマで活躍してたけど今は引退した俳優さんが、会う人ごとに「懐かしい」「顔が変わりましたね」と言われ続けるのってめんどくさいですよね。相手にとっては初めてでも、こっちはそれを何百回も聞かされるわけで。

 十数年経てば漫画家の絵が変わるのは当たり前のことです。それを言われてもワタシにはどうしようもないし、言われ続けるのはめんどくさい。そして「当時の絵を描いて欲しかったなー」という失望を投げられても、ワタシにはワタシの時間の流れがあり、その中で絵も芸風も変わって、今の仕事があるわけです。それを全部無視する方というのは、遠回しに「まあそう言うな(笑)」つっても、絶チルに興味がない上にまったく悪気がないため、ワタシが何を言っているのかよくわからないようなのです。

 じゃあもう美神は描かないかというと、ワタシはこれからも描きたいと思ったときにはいくらでも描くつもりです。でも当時そのまんまには描けないし、その必要もないと思ってます。仮にずっと連載が続いていたとしても絵柄や芸風はあの程度には変わりますからね。だからそのたびにきっと美神ファンには「うわー絵が変わりましたね!」というしごくごもっともな意見をそのまま遠慮なく言われちゃうと思われますが、その場合、ワタシがちょっとイヤそうな顔をするというしごくもっともな反応を遠慮なくするケースがあることもご了承いただきたい。


 まあでもね、そう言われるキャラクターがいるというのは、それだけでも漫画家としてかなり幸運であると言えます。だから「この子たちも歳とってますからね、ははは」くらいのこと適当に言っときゃいいですかね。
 ただ、さすがに「美神のファンが一生懸命真似して描いたみたいですね」はヒドすぎる喩えなので、そういうのは思っても正直に本人に伝えるのを遠慮してくれるとセンセイ嬉しいな (゚∀゚)