33号はセンターカラーです :週刊少年サンデー12/33号2012/07/12

 またも発生していた仕事の渋滞をクリアしつつあります。なので、ブログの更新もサボってました。
 言いたいグチや泣き言はいろいろあるけれど、本当に忙しい時というのはそれに文句を言っているヒマがあったら手を動かしたり休んだりするしかありません。それにはいろんなことを仕事の一部として受け入れるしかないと思いました。



 ところで、「受け入れる」というのは「許可する」「屈する」ということとはまたちょっと違うのですが、とりあえず正面からの無駄なアプローチを避けることで心の余裕を生み、別の解決方法を探すための時間やエネルギーを稼ぐということではないかと思います。運悪くまずい事態に陥ったとき、いちばんまずいのは「自分が今まずい事態に陥っている」ということをきちんと認めないことです。受け入れて認めてこそ手を打てるし、自分に対処できる範囲なのかそうでないのかの客観的な判断もできます。

 状況が対応不能ならその場から逃げていい。手に負えないと認めないで死ぬよかいいのです。ワタシのようなせっかちな人間でもオッサンになるとこのくらいのことは考えられるようになりますが、若いとちょっと難しい。だいたいの場合、手に負えないことを認めたくなくて、なんとなくうやむやになるのを待つか、あるいは事態が悪化することになるようです。だから学生の人には、「運悪く手に負えない事態にはまり込んだ時には、そんな場所には無理に行く必要はない」と言っておきます。

 実は学校休んだり変わったりしたくらいでは人生それほど大きなロスではありません。とりあえずちょっと休んでみて、それでも状況が好転しないならそんときまた次の手を考えればいい。転校する手もあります。それでも駄目ならデフォルトとは違う進学ルートを探してみてください。普通にやれれば楽だしそれに越したことはないと思いますが、運悪くトラブルに巻き込まれた場合はまず自分が難しい状況にあるということを認めて受け入れて、距離を置いてみてください。お父さんお母さんが状況を受け入れてくれない場合は、そこからも距離をとることも考えてみてください。1年後、3年後、5年後、10年後に笑っていられれば勝ちですので、出口のない泥沼で死ぬまでもがくのはやめましょう。

 若いというのは未熟だということで、失敗したり対処法を間違うのは普通のことです。大人だって間違ってる人だらけです。だからスマートにいますぐ解決できない自分を情けなく思う必要はありません。しかし多少不細工にでもサバイバルさえできれば、その経験はあなたの強みになります。人間は実は、運良く守られるだけではあまり幸福になれません。不運に自分の力で対処して、何があってもしぶとく生き残っていけるという自信と強さを得ると、驚くほど人格が安定します。失敗を恐れないで挑戦する人というのは失敗を想像しない人ではなく、失敗に馴れていて、しかもそれをあとでリカバリーする自信のある人なのです。だから今目の前にある不運が「トラブル」なのか「試練」なのかは自分の考え方ひとつです。そして試練の乗り越え方は様々で、戦略的撤退や回避行動だって戦い方のひとつです。

 さらに失敗とか挫折とかはあくまでもただの曲がり角であって、曲がった角の向こうにはそれまで見えていなかった新しい景色があって、それをいいものにできれば角を曲がったことは悪い出来事ではないのですよ。で、そういう考え方のヒキダシというのはたくさんの物語を読んで、たくさんのキャラクターやドラマに触れることで増えていくのではないかなと思います。ワタシなんかもそういうのは『赤毛のアン』で教わったように思います。

 世の中にはいろんな作者がいて、それぞれが意図したりしなかったりしながら自分の人生観をキャラや物語にこめてます。人生というのは無数の選択肢で紆余曲折しつつ進む冒険物語なので、漫画でもラノベでもたくさん読んでいると、自分の物語についても選択肢が広がります。ちょっとしたことですぐにバッドエンドだと思っちゃう若い子はもっと漫画にうつつをぬかしてもいいと思います。少なくともいっときの気分転換にはなるし。続きが読みたくなれば気力も生まれるし。それが絶チルならワタシの生活も安定するし。(←結論)