コミカライズ『半妖の夜叉姫』2021/08/20



 椎名高志の新作はまさかの高橋留美子作品(笑)! 

 ことの起こりはアニメ『夜叉姫』の放送開始の少し前。絶チルのまとめに入っていた私が「コミカライズやんないの? 誰も描く人いないんなら、わし絶チルのあと描くよ?」「また冗談をwww」という流れから、とうとう本当に許可をいただいちゃったという。つまり企画の言い出しっぺは私なのですが、最終段階では担当編集者に「じゃ、じゃあ本当に高橋先生とサンライズさんに持ってっちゃいますけど、いいんですね? ほ、本当に話しちゃっていいんですね?」と何度も念を押され、「お・・おう・・・? ま・・まあ、一応ほら、ダメ元で・・?」みたいな。

 高橋先生の最初の反応は「椎名さんが? 本気?」でしたね(笑)。絶チルを始めるときにも高橋留美子先生にはあれこれ相談に乗っていただき、たいへんお世話になりました。なのでコミカライズは恩返しの意味も・・・・ウソです単に私がやりたかっただけなので、ただのご褒美ですすいません。だって『犬夜叉』のスピンオフですよ? 描いてみたくない漫画家なんかいる?(笑) 

 とはいえ、実際にやるとなると『半妖の夜叉姫』は『犬夜叉』が土台ですので、まず高橋先生の意向があります。そしてサンライズさんのオリジナル作品ですから、佐藤照雄監督指揮のもと、シリーズ構成の隅沢克之さんが様々な制約の中で立ち上げた世界でもあり、そちらも作品に対するこだわりや思惑があります。そこに私が何か新しいもの、私という作家が関わることの意味を持ち込むことができるのか。もし可能であったとしても、権利者のみなさんにどこまで許してもらえるのか・・・というところでちょっと迷いはあったのですが。
 しかしそんな心配は杞憂で、私が考えたアレンジ案のあれこれをお話ししたところ、「ほとんどそのまま自由に、椎名さんの作品として進めてかまわない」と快諾していただけました。

 結果として出来上がったものがどうなのか、これはもう読者に判断をお任せするしかなく、『犬夜叉』『夜叉姫』の関係者とファンのみなさんが気に入ってくれることをひたすら祈るばかりです。がんばって描いてるし、いまんとこ悪くない出来だと思うんですけどね・・・でも・・・コケたことありますし・・・いやいや・・・まあ、ここまできたらもうしょうがないっていうか(新連載前に毎回なるやつ)。

 そんなわけで椎名高志の描く『半妖の夜叉姫』、何をどう料理してどう仕上がったのか、サンデーS増刊・2021年11月号(9/25頃発売)からの連載をどうぞお楽しみに!
アニメ『半妖の夜叉姫』第2期もいよいよ始まります。併せてよろしくお願いします!
 
 そして『絶対可憐チルドレン』ついに完結の最新63巻は2021年9/17頃解禁です! 今回はおまけではなく本編の方に加筆、雑誌掲載時にはなかったシーンがある「エクステンデッド・エディション(笑)」です。買ってね!!