アニメスペシャル2009/01/04

どこまでアドリブだったのかなあ(笑)

 あけましておめでとうございます。例によって今年も年賀状はスルーしました。数年続けた結果とうとう業務以外のものが来なくなりましたが・・・・そういう生き方もアリかなと(^_^;)。山本周五郎も儀礼的な習慣をまったく無視してたそうで、友人の葬式にすら出席を拒否してたのだとか。いやワタシの場合、できればきちんとしたいと思ってはいるのですが、やろうとするとものすごい精神的な負担なのです、なぜか。
 
 仕事の方は予想通りあまり進んでません。まー現時点でネームが一本できてはいるし、イラスト関係のレイアウトも多少は進んでいるので、まだ勝ち目はあるかなと。毎日きちんと寝れて疲労が多少は抜けたしね。

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 さて、アニメは総集編です。毎週放送するTVアニメだと、スポーツ中継や特番での休みは台所事情的にかなり助かります。そういうのがない枠だと、ときどき総集編を挟むのはやむを得ないところ。品質の高い作品なんかだと、見る方もそれなりに了解するのが作法のようです。
 が、ウチの場合は予定になかった総集編が急遽決定・・・・つまり、この分作業はキツくなっちゃったという(笑)。おつかれさまでした。
 
 ナレーションはいいし、編集もカット数多くてテンポ良くて、楽しかったですよね。キャラソンをBGMに使ってるのも、予想以上にグッドでした。

 ナレーションの中尾さん佐藤さんは「次は私たちだけ仕事なんですよー♡」「みんな休みなのに、ねー♡」と、ちょっと楽しそうで、素敵でした(笑)。キャストの仕事はもちろん演技することなのですが、こんな風にそれ以外の部分でも明るくて魅力的でいてくれると制作現場全体の雰囲気が良くなります。厳しい制作状況で、それも役者さんの重要な仕事なんだなあと、このときのお二人を見てしみじみ思いました。
 白石さんなんかもそっちのMPがすごい高くて、ちょっとしたひと言で関係者を癒す癒す(笑)。ムードメイカーの谷山さんや遊佐さん浅野さん、周囲をぱっと明るくするチャーミングな平野さんや戸松さんなどなど、こういう人たちのおかげで監督始め現場はかなり助かってるようにお見受けしました。疲れてるときでも役者さんがスタジオ入りすると、それだけでみんな元気出るのです。残りあと1クール、今年もよろしくお願いします。

 次回は可憐Girl'sがゲスト出演! それと、いよいよ最終EDがお披露目です。

気をつけろ、クリリン!:週刊少年サンデー09/08号2009/01/10

ていうか、サイバイマンとヤムチャ?

 ひっぱれるだけひっぱってネームを描きだめて、三本一気に執筆中。まずは一本目。

 年末年始に睡眠をたくさんとったのと、正月から「朝バナナダイエット」をやってみたら、体重は減らないけど体調が良くて、気力は充実してます。内臓、特に胃の負担を軽くするというのが「朝バナナ」の基本コンセプトなので、ストレスが胃に来ているワタシにはちょうどよかったのかも。果物ならバナナでなくてもいいそうですよ。

 あと、ネームの描き方を変えてみました。「小さい用紙に描くとイイ」という話を以前から聞いていたので、今年からはいままでの半分の、小型手帳サイズで描いてみてます。いまのところこれも調子いいです。それから、ペン入れ作業の前にウォーミングアップとして冗談で写経をしてみたら、意外なことにこれがまたイイ。ペン先のコントロールや持ち方のフォームに影響するみたい。手本をトレースして習字のまねごとさえすればテキストはなんでもいいんですが、ついでに運気がアップしたりしねえかなということで般若心経(笑)。
 ま、そんな感じでいろいろ努力してます。


 さて、パンドラが復帰して、劇中のエスパー勢力が出そろいました。生活面では薫が思春期に突入し、ギャップ萌えキャラの真価を発揮・・・・・するかな(笑)? 彼女は今、自分のギャップに自分が一番びっくりしてるというカンジです。

アニメ第40話2009/01/11

だいたーん!! (*^o^*)/

 いよいよ最終クール突入です。新EDのコンセプトは「笑顔でお別れ」。初めて曲を聴いたとき、早くも泣きそうになりました。昔懐かしいキャンディーズ風に、これまでのOP・EDのフレーズを織り交ぜてある歌詞が心憎いですね。メロディーは覚えやすくて、ワタシはやたら鼻歌で歌ってしまうので、みなさんにも気に入っていただけるのではないでしょうか。卒業式などで歌っていただけると嬉しいな。
 
 チルドレンは日々たくましく、あるいは美しく成長していくことと引き替えに、いつの間にか別の存在に変わっていなくなってしまう<子供>です。永久にそのままでいることのない、別離する運命が組み込まれているキャラクターとして生み出しました。
 一年間スタッフやキャスト、視聴者のみなさんにかわいがってもらった幼いあの子たちとも、あと三ヶ月でお別れ。でもお別れがあるからこそ、一緒に過ごせた時間は余計に愛おしいのね。視聴者のみなさんにも残り少なくなった一話一話をかみしめて楽しんでもらって、最後は笑顔で子供時代を卒業していくあの子たちにお別れをして、みんなで号泣できたらいいなと思ってます。
 
 
  さて、今週の本編。原作はミステリーとして組み立てましたが、アニメは視聴者の皆さんと一緒に過ごす、賑やかな新年会というニュアンスになってます。キャラクターたちと遊んでいるようなあの臨場感はアニメならでは。ワタシもバベルの宴会に呼んでもらったカンジで楽しかったです(^_^)。
 
 源氏物語をご存じの方は、キャラの名前と能力からある程度予想はついてたと思いますけど、ミステリーパートのあのオチについては、執筆当時担当に猛反対されました(笑)。理由はよくわかるし視聴者の皆さんにおかれましても賛否両論・・・つーか、否の意見があるんじゃないかなと。でもまあ、あれをやらずにいられないのがワタシの作家としての心の闇なのです(笑)。
 原作では<漫画の世界観が違う絵>にして生々しさを軽減してます。漫画は心証優先なので、身長も2メートルくらいのイメージですね(笑)。アニメは空間を常に意識しないといけないんで、そういうわけにはいかなかったみたい。その点で視聴者の反応が心配ではありますが・・・・ま、チルドレンの「女はお化粧するものだ」という意見は、女性としてのリアリティあるように思えて気に入ってますし、元ネタの源氏物語での該当エピソードは、光源氏の筋金の入った女好きというか懐の広さがかなり好きなんで。
  
 巨乳は本当にお湯に浮きます。いやそんな胸のでかい女性とつきあったことないんで、実際にナマで見たわけじゃないんだけど。理論的にはそうだし複数の証言から裏もとれてますから、たぶん確かですよ(とるな)?
 
 可憐Girl'sの三人、お疲れ様! 元気で可愛かったよー(*^_^*)。
 次週はインパラヘン王国編です!
 

こいつは「ドS」なのかな?:週刊少年サンデー09/09号2009/01/16

賢木はどっちなの?

 『早春賦』という新EDのタイトルは、大正時代の唱歌が元ネタらしいですね。「春は名のみの風の寒さや」というやつで、ご存じの方も多いかと。「賦」というのは「詩」という意味の古い言葉で、まー要するに「早春の歌」ってコトだそうです。
 ジャケットイラストは、気合い入れてこれから描きますんでよろしく。
 
 先日TVで放送してた、アニメロサマーライブの映像を見ました。すごいですね。全然気後れせずにあのステージで生き生きと歌ってる可憐Girl'sにもシビれました。見に行きたかったなあ。
 ステージの少し前、平野綾さんに「あんな大観衆の前に立つのって、怖くないものなんですか」と尋ねたら、彼女はキョトンとして、返答に困ってらっしゃいました。たぶん、そんなこと考えたこともなかったので面食らったのでしょう。大舞台に立つのが楽しいと思う人たちだからこそ、ああいう場所に登っていけるわけで、愚問でした。
 ワタシの場合、たしかに大勢の人に自分の漫画を読んで欲しいとは思ってますけど・・・・・でもたとえば仮に、一億部売れてる雑誌で連載とかいう話が来たら、プレッシャーで寝込みそう(笑)。それでテンション上がるくらいでないとね。
 
 
 さて、本編。例によってキャラがワタシのコントロールを離れて勝手に動いてます。しかも今回はそれが一人や二人じゃない。出てこないはずだった不二子も乱入。これもう謀反ですよ?

アニメ第41話2009/01/18

お察しの通り超能力者デース

 「インパラヘン」というのは「インドとかキスタンとかどっかそこらへん」の略で、アジア・南米・中近東のエキゾチックなイメージのごたまぜです。キャラの名前は香辛料から。外国を舞台にして、『007』とか『ゼンダ城の虜』『プリンセス・ブライド』風のロマンス&アクションの物語にしたかったんですけど、全然そうはならなかったという(^^;)。
 
 アニメは<国益を守るための海外派遣>であることを強調した導入で、いい脚色です。<正義>ではなく、オトナの事情<国益>のために働かなければならないという、エスパーたちの「社会に居場所を作るために努力が必要な宿命」が端的に描かれてます。
 
 <東野&ちさとに強制的に相合い傘><10歳の王子のカットバック>などが入らなかったのが惜しいのですが、原作は6話かけてますからね。かなり美しくまとめた完成度の高い構成で、尺もギリギリ。もう一回シナリオを作り直したとしても、これ以上は技術的に難しいと思います。
 ゲストキャラは小野さんと生天目さんの好演で、おバカな中にもロマンチックな風情がありますね。ちなみに石像の声は小杉さん。スタッフ・キャストのみなさん、ありがとうございます!
 
 今回薫が使用した「エクステンション」というのは、特殊な接着剤で装着する付け毛です。え、常識ですか。そうですか。白状すると、演出上薫をロン毛にしたくて、ヘアピースのこと調べて初めてそういうものがあることを知りました。髪を何十本かずつ束ねてその先を付け足すんですが、見た目まったくわかりませんよ? その仕上がりのあまりの自然さにカンドーしたので、漫画ではこの後日談として紫穂・葵・ちさとにもつけてみました(笑)。科学の力はすごいなあ。
 
  この話の中にも、皆本がバッドエンドを覆すためのヒントが。「正義や理想ではなく、ただ目の前の大事な人のために全てを捧げることができるのか」という。
 正義や理想は必ずしも平和を生みません。大事なのは生身の人間ひとりひとりの、リアルな愛情ではないかなというのが今のワタシの考えです。不二子が言いたいのもそういうことなんだと思うけど、いかんせんあの人は直感と本能の人で、しかも根がエロいのです(^^;)。
 
 ついでに、<勝ち負け><正解・不正解>にこだわる男と、<共感><好き嫌い>を大事にする女性の感覚の違いを忘れるなという、作者自身への戒めも主題として入ってるかも(笑)。