アニメ第43話 ― 2009/02/01
キャリー&キャロライン役は名塚佳織さん。こういう難しい役を安心してお任せできる方ですね。『交響詩編エウレカセブン』のヒロイン・エウレカも人格が変化する役でしたっけ。
ワタシ的には彼女の出演作は『狼と香辛料』『ギャグマンガ日和』あたりをヘビーローテーションで繰り返し見てます。クロエの底意地の悪さなんかは、役者さんとしての技量の高さが伝わるいい役ですね。ニャン美ちゃんの「全裸のクマ吉くんが半笑いで追いかけてきました」とかもたまりません(笑)。
後編の方はさらに難易度の高い芝居を要求してますが、彼女なら難なくこなしてくれてると思います。若いのに役に対して知的なアプローチをなさっている印象を持ちました。
ハッキリと断言はできないんだけど、原作ではおそらくキャリーが皆本の初体験の相手かなあと。ただし、アニメではそんなヒマはなかったみたいね。その後キャロラインともしばらくは関係があったはずだから、そっちかもしれません・・・・まあどっちも体は同じか(笑)。
もっと前、15~6で向こうの女性と関係を持った可能性もあって、でも真面目な皆本が特に引きずってる様子がない。まわりは年上のおねえさんばっかりだし、事故に近いような短い関係だったのかもですね。しばらくつきあった後、なんとなくお互いなかったことに、みたいな・・・・リアルだ(笑)。
ちなみにワタシの周りの女性によると、コメリカ時代に何もなかったというオプションはないそうです。「だってそんなのキモチ悪いから」 いやワタシも三十手前で薫が初体験とかいう皆本はキモチワルイので賛成ですけど、「ファンタジーとして童貞がいい!」という発想をする女性はいないっぽい。それは単に<女性と関わるスキルのないダメ人間>ということなのね。
フィルムの方は悪くはないものの、作画・演出での見せ場やハッタリがもうちょっと欲しかったような。ワタシとしてもメアリーの「お前のモノはミーのモノ」とか、ところどころにギャグを追加して頑張ったんですけどね(笑)。元カノに再会した皆本が、リミッター解除ケータイを落とすなんていうのは上手い演出でした。再会によってチルドレンから心が離れてしまうという暗示ですね。
冒頭の『宇宙船サジタ●ウス』ネタはワタシのリクエスト。初稿では特撮作品の『スターウルフ』ネタになってたんで、「いやそれはどう考えてもマイナーすぎて誰もわかりませんよ」(笑)。40代限定ネタを30代限定にまで引き下げました。先週の『マク●ス』ネタもワタシでした。中村さんのア●トネタが出るといいなと思ってましたが、グラ●ムみたいにはいきませんでしたね(笑)。
今インフルエンザにかかったらアウト :週刊少年サンデー09/11号 ― 2009/02/03
都合により今週の『さぷりめんと』はお休みです。・・・慌ててネーム切ったんで、一ページ空けとくのを忘れました。入稿デッドラインを守るための安全スタート時点を過ぎてたうえに、次のネームを自主的に全ボツにしたりなんかして、なんかもう直してるヒマがなかったもんで。さっそく追い詰められてまいりました。
四コマのネタは他のページを全部下書きしたあと、ペン入れにかかる直前に考えます。下書きしながらも一応考えてはいるんですが、たいていここで半日ほど真っ白な頭を抱えて、早く作業を進めなければというプレッシャーの中で煮詰まることに。でもくだらないネタをひねり出すのに、追い詰められて真剣になると逆効果(笑)。結構な年月漫画描いてるクセに、なんかその辺の気持ちの切り替えのノウハウってよくわからなくて、毎回<なんとなく><運良く>で乗り切ってます。いい方法ないですかね。
アニメ第44話 ― 2009/02/08
監督回、作画は座円洞さん。高品質な出来、ありがとうございます。
今回のシナリオ、ワタシはすごい気に入ってたんですが、監督によると「コンテを切るのが非常に難しかった」そうです。だもんで、その後の修正がけっこう加わって、ワタシの予想したのとは違う仕上がりになってます。キャラやシーンに共鳴する部分は人によって違うし、アニメの映像言語はワタシがふだん使ってるのとは別物ですから、そういうこともあるのでしょう。
監督には良いも悪いも思ったことをほとんど毎回全部伝えてるんですが、今回は個人的にものすごく好きなシーンがなくなったのがかなり惜しい(具体的には秘密)。まー最終的にフィルムの出来はものすごくイイし、監督が全体のバランスを考えながらベストチョイスをした結果なら、原作者は満足です。
さて、先週余計なことを書いてしまったため、アニメでのキャリーと皆本の夜明かしのシーンが非常に気になるワタシ。作画がいいんで、あのシーンなんだかすんげえ情感があるのね(笑)。なんか皆本がシャツの胸をはだけてるのも気になります。
ワタシ的には一応
1)キャリーが幼児の状態では禁止
2)皆本がチルドレンと出会って以降は禁止
3)ちなみにキャロラインはオトナなのであんま気にしてない。大人キャリーとキャロラインはある程度心がつながってもいるので、暗黙の了解はある
というルールなんで、監督に確認したところ・・・・大丈夫みたいです(笑)。というわけでアニメの皆本はコメリカの名もないお姉さんが初体験? <キャリーの面影を追ってキャロラインとしばらくデートしたりしてて、彼女もそれなりに楽しかったけど、しばらくして自然消滅>みたいなパターンもあり得ると思うけど、それにしちゃ目覚めたキャロラインの反応は淡泊だったし。一応演じてくださった中村さんと名塚さんにも「あいつら、どうだったと思います?」と訊いてみるべきですかね? いやだめだ、セクハラになりかねない。
え・・・? いやー、過去にまったくなにもないってことはないんじゃないの、一応イケメンなんだし、健康なんだし、コメリカだし(偏見)。でもまー、作者としてはこれ以上追求するつもりもないので、みなさんが皆本を健全な男子と解釈できる設定ならそれで。
そうそう、 『チルチル』はどうやらクライマックスみたいです(笑)。イターシャちゃん・・・・浜松町に何が(笑)。文化放送スタジオ? 浅野さんお疲れ様&ラジオでの告知ありがとうございました!
好きとか嫌いとか最初に言い出したのは誰?:週刊少年サンデー09/12号 ― 2009/02/10
うわ、今日はもうサンデーの発売日ですか。い・・いや、ついさっき次号の原稿がアップしたばっかってわけじゃないんだからね!?(逆ギレ) 12号は表紙&巻頭カラーです。カラーはかなり前に入稿済みなのですが。
さて、いまさらですけど、兵部・真木・紅葉・葉はそれぞれバビ●二世・ロ●ム・ポ●イドン・ロプ●スのイメージです。葉の丸い怪音波攻撃はそのまんま。あとは羽を首から下げてたり、口がでかくて食べ物丸呑みとか、鳥をモチーフにした記号をちりばめてます。髪の毛はトサカのイメージなのです。紅葉さんは180くらいの長身。指からビームは出ませんが、能力は移動よりパワーに重点を置いてみました。
そういや以前アニメであの三人の子供の頃の絵が出ました。あれはウチで起こしたラフをクリーンナップしてもらったモノです。いずれ出すつもりの裏設定を先行してやってもらったわけですが・・・まあ最悪4コマで(笑)。
アニメ第45話 ― 2009/02/15
タケシ役の小林由美子さんの声、本当の子役みたいでびっくり。今回もまた、ていねいに作られた高品質な良回でした。一カ所だけ、英語のスペルに間違いがありましたが(笑)。
このエピソードではSF設定を身体測定や体力測定という子供の生活に落とし込んで、それっぽさを出してみました。肉体的に負け組で、ああいうときけっこうつらかったのはワタシだけじゃないと思う。トラウマってほどじゃないけど、なんかザラっとした想い出だよね。
ESP検査は映画『ブレード・ランナー』のアンドロイド判別テストのパロディーで、アニメではさらにいっそうそれっぽいカンジに(笑)。検査機の横に置いてあった折り紙は、同作品で登場する小道具ですね。スタッフも楽しんで乗っかってくださったみたいです。
「ギフト」はこの作品のキーワード。ご存じのように<贈り物>をあらわす英語ですが、<才能>という意味もあります。キリスト教の世界では、才能というのは「神様からの贈り物」なのですね。人間は誰しも、必ず何かギフトをもらってます。それに気づいて感謝し、なんのためにそれを与えられたのかを考え、正しく活かすことが神の御心に沿う・・・ということではないかなと。
ワタシは『美神』を描いたとき、「自分のダメなところも、ネタとしてふくらませると大勢の人に楽しんでもらえる商品になる」ということを知りました。いっぽう、今でも「高橋●美子や浦沢●樹や青山●昌のような業界スターと比べると、自分なんかゴミで何の価値もない生まれてすみません死のう」としょっちゅう思うので、まだ全然修行が足りないみたい(笑)。
今の状況を考えると、「椎名センセイ羨ましい」って思ってくれてる人もたくさんいるはずです。漫画も人生も、スポーツ競技みたいな単純な結果を競う<勝負>じゃないんだから、他人と比べるのは意味がありません。ってか、その勝負の世界でさえ「チャンピオン以外には価値がない」みたいな考え方はオカシイじゃないですか。・・・なのになぜ、「『***』より売れてない」とか言われると、ひどく傷つくのでしょうか(笑)。
えーと、なんの話だっけ。そうそう、原作ではタケシくんの同級生は他作品のキャラ風でしたが、大人の都合でアニメではああいうことに(笑)。考えてみたらタイガーってアニメ初出演ですね! ありがとうございます!
さて、次週はいよいよ「ですノート」編、予告でもう爆笑でした。平野さんのミ●ちゃんネタも出るか!? あと、OPが特別版です。お見逃しなく!