誤解じゃねえだろw :サンデーS 2023/10月号 ― 2023/08/26
アニメ版の海蛇女には「人間との誤解とすれ違い」というバックストーリーがあったわけですが、先を急ぐコミカライズではレギュラー陣の描写に全振り。海蛇女さんは単なるワルモノとし、「海の怪物との決闘」シーハントものにまとめました。
私は爬虫類大好きで、あんまり気持ち悪いと思ったことないんですよ。あいつらのキョロッとした目とか超かわいくないですか。しかもウミヘビは丸くて首が太く、危険性はともかく見た目は愛嬌ひとしおです。だもんで、ワダツミズチの髪は海蛇女さんのウミヘビ風から深海魚風に変更しました。深海魚だって見ようによってはかわいいんですけど、シーハントもののモンスターとするなら、ひと目でわかる「獰猛」「人間とは異質な世界に棲息してる」って記号が欲しかったので。おっぱいは丸出しの方が中世の妖怪らしいと思うものの、百足上臈といろいろ被っちゃうのを避けて水着風に。ちなみにとわがオペラグラス使ってたのは、実はアニメのサングラスに対応させた細かすぎる小ネタです。
高橋留美子先生によると「冥加は犬の大将の一族以外には慈悲も敬意もない」とのことです。原作では鉄砕牙強化のために小さな女の子を斬ることには全く躊躇なかったですもんね。百鬼蝙蝠編を読み返してて(ひでえな、このじーさんww)と思ったので、冒頭シーンは私からのお仕置き(笑)。
アニメ版の紫織姐さんは「強力な結界で半妖の里を守ってる」という設定でした。けど『犬夜叉』では結界増幅装置の血玉珊瑚を破壊して終わってましたから、例によって調整が要るかなと。新世代に幅広く戦国御伽草子を紹介するのが主眼のアニメに対し、コミカライズ版は「犬夜叉パスティーシュ」というコンセプトです。なので、描いてる漫画家が別人というギャップを埋めるためにも、連続性の強化が必要なのです。
で、血玉珊瑚を失ったことに言及しつつ、「強力だけど瞬間的なフォースフィールド」ということに。地獄耳と超音波はアニメ設定に準拠、コウモリを使い魔にしている描写は舞台を海上にしたこともあって省略。その代わりと言ってはなんですけど、帯の模様に気づいてくれました?
出演はかないませんでしたが、紫織のかあちゃんはコミカライズ時空では今も元気にしてます。紫織が退治屋としてバリバリ働く強くて逞しい女性に育ったのは、かあちゃんの教育の賜物なんでしょうね。
理玖は本当はふんどし姿を描きたかったのです。いや私の趣味ということではなく、戦国時代で海なんだから、考証として正しい衣装はふんどしだろうと。黒澤時代劇で三船敏郎のふんどし姿何度も見たし。しかし担当編集者と嫁に断固拒否され(笑)、上半身だけのもろ肌脱ぎに妥協。ふんどし姿なら「荒くれ者たちに溶け込んでる」感がもっと強調できたのではないかなとは思うんですけど・・・ま、、「シリアスなシーンでしまらないかもな」とも思ったので、やっぱふんどし理玖は見送り(笑)。
ラストはとわが大ピンチです。物語としては助かるに決まってるんですが、誰がどう助けてどう決着するのか、そこが大事。次回もお楽しみに。
ところで・・・単行本第5巻の発売に合わせ、ボイスコミック作ってもらいました! コミカライズ世界線のお芝居をしてくださってる三人が超素敵なので、みんな見てね!
https://youtu.be/lHw-KciZ6EA?si=SFpmIdpjJUBFF9FK
https://youtu.be/ygKvDwhUmWA?si=kIvIdJQ8SRveU0kt
https://youtu.be/PUkWrMMN4HA?si=jZSgILFMDJ5c_pUr