見たまえ、ワトソン!! :週刊少年サンデー09/40号2009/08/24

可愛く描けたと思うひとコマ

 さて、先日発売の号の劇中にクレジットしたとおり、薫のバースデーソング、マジで作詞を六ツ見純代さんにお願いしてしまいました。

 初めは既製のポピュラーソングを使うつもりでしたが、曲にはそれにまつわるバックストーリーというものがあります。誰が作って誰がいつ歌ったとか、どんな風に売れたとか。こちらの主題にぴったりの曲であっても、作品と無関係なバックグラウンドがあると、なんか物語が壊れちゃうような。
 「じゃあオリジナル曲を」ということになり、自分でちょっと書いてみたところ・・・・非常に残念なことになりそうな気配(笑)。で、

ワタシ「こーなったら最後の手段です。前例のないことですが、アニメでのご縁を頼って、ダメ元で六ツ見さんにお願いしてみようかと」
担当「既製曲の使用にもかなりコストはかかりますので、正式にプロに依頼するのはたしかにアリですね」

 突然で異例、ぶしつけなお願いだったにもかかわらず、快く引き受けてくださって、愛情あふれる素晴らしい詞を書き下ろしてくださいました。ありがとうございます!

 プロットとエピソードの主題をお話しした上で、他ならぬ六ツ見さんに作っていただいた詞・・・・通常あり得ない贅沢です。『STRINGS』というタイトルからもう感涙ものですよ。そこには<楽器の弦>にかけて、<友情の絆><悠理を操る糸>という意味が。歌詞の発表となる演奏シーンまで、もう少しお待ちください。


 いっぽう、ご存じの方も多いと思いますが、姫野よしかず先生は漫画家です。実は先生はウチの担当編集者(ドラム)のバンド仲間。ワタシが担当に「演奏する手元がよくわからない」と相談したところ、友達の姫野先生(ギター)に丸投げしたようです、すいません(^_^;)。

 わざわざ演奏しているところを撮影した動画なんかも送ってくださって、歌詞に合わせた仮のコード進行も考証してくださいました(素人の葵が演奏することを考慮して「キーはA。<A-D-E>の循環コードでサビにD♭とF#m」という「素人っぽい進行」だそうです)。キャラが使用している楽器の選定にもご協力いただいてます。
 面識もない他人の漫画のためにそこまでさせてしまって・・・・・いやもう、ホントありがとうございます!

 ちなみにベースの葵は右利き、悠理はミラージュに演奏スキルをインストールされているので、どっちでもいい・・・ということでレフティーに。こうするとギターとベースが背中合わせで演奏したとき、見栄えがいいそうです。なるほど。