読み返すとそんなにエロくはないのよこの漫画 :週刊少年サンデー13/14号2013/02/28


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 チャリティー企画「ヒーローズ・カムバック」参加作品『GS美神・極楽大作戦!! スペシャル・リポート: ブレイク・ユア・ディスティニー!!』後編です。
 私としては「当時そのまんま」はできないし、やる意味もあまり感じません。「あの頃は良かった」って人の中の<理想化された当時>には勝てないし、仮に再現できたところでそれはただの模倣というか、今の私にとっての<生きた仕事>じゃないと思います。美神は今もフツーに私の中にいますので、機会があればなんぼでも描きますが、今の自分にとっての主題を、今の読者たちにも向けて描く、フツーの新作です。

 今回は「今読み返すとこの辺が一番安定してたかなー」と思う絵柄をベースにしつつ、初期のプレーンな設定を基本にして仕上げてみました。お祭りとしての賑やかさを出すため、週刊連載した他の作品『MISTERジパング』『一番湯のカナタ』の信長とセイリュートもゲスト出演。でも物語はあくまでも『GS美神』というコンセプトです。

 初期のネームでは「小龍姫さまがセイリュートの知り合いで、仲裁に来る」というバージョンも作ってたんですが、キャラが増えるとそれだけでどんどんページ食っちゃうし、横島の視点や描写が減ってしまいます。信長を出さないならそれも行けたかもだけど、それだとセイリュートを出す意味がぼやけます。あと、「信長の召し抱える忍者が絶チルメンバーで、美神たちと一緒に横島と戦う」というのも考えてたものの、それもページの都合で無理でした。短編というのは、入れたい要素の中の最優先部位を探し出して、そこに絞り込んで他をそぎ落とす作業なのです。


 意図したわけではないのですが、構造的には、不遇な連載だった「カナタ」の恨みを「美神」と「ジパング」がとりなす・・・みたいな物語ですね(笑)。
 まあ正直カナタは思い出すのも面白くない仕事なんですが、そこで学んだことはたくさんあって、それが今の絶チルにつながってるんで、私には個人的に大事な作品です。
 一方ジパングはね、あれは画面に必要な要素や考証が、私の作業ペースだと週刊ではキツい作品だったのですよ。それと、いま思えば作者は『銀魂』みたいなことをやろうとしてたんですが、編集者は闘争でのし上がってくヒエラルキー漫画にしたがってて、そこの落としどころが見つからなくて、もう限界だなと思ったほどほどのところで終わりました。ただまー単行本はかなりの部数売れてたんで、「あれは打ち切り」とか知ったかぶりしてる子がいたら、そう教えてあげてください(笑)。打ち切りは『一番湯のカナタ』だけ!



 まあ、過ぎたことはもういいのです。それよりも
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